2009年 09月 14日
土曜日、日曜日とゆっくりめに過ごした。 土曜日は夕方数時間だけ研究室にいたが、それまでは「今日は雨か」と思いながら部屋で読書をし、洗濯をせざるをえない状況にあったので洗濯もし、18時ぐらいから大学からは少し遠いところにある古本屋にかなり久しぶりに行って、小説と新書と単行本を買った。佐藤学『学び その死と再生』、藤原保信『自由主義の再検討』など。105円の本は70円、200円以上は50円引き、というセールをしていたので、いつもより安くなった。夜は本をぱらぱらと見ながらビール。 日曜日は晴れ。布団を干す。午後から部屋の片付け。早めに終わったら某IKEAに行こうかしらと思っていたが、とりあえず終わったのが20時で新三郷どころではなくなった。そんなに時間がかかったのは片付けとともに模様替えもしたからで、ベッド、机、本棚などの位置を変えた。難題は本棚で、カラーボックス7個+αに詰まった本を取り出し、床に並べ、カラーボックスを移動し、そこにまた詰めるということをした。本(ほとんど小説などの非学術書、学術書はできるだけ研究室に移した)はたぶん400冊強ある。これらを最近は作者の名前で分類整理しているが、片付けしていて気付いたことは、わたしは「あ行」の作家の本をたくさん持っている、ということだ(ちなみにもっとも少ないのは「な行」。夏目漱石、なだいなだ、……)。犬養道子や宇江佐真理の冊数が多いのは確実だが、それ以外にも何だかんだで「あ行」である。 「あ行」が多い。2列になっていて奥にも前列と同じぐらいある(実は研究室の本棚も「あ行」が突出して多い)。 「何だ、俺は『あ行』か」と、汗と埃を落としにシャワーを浴び、昨日と違って近くの古本屋に行く。松井やより『女たちのアジア』、パオロ・マッツァリーノ『反社会学講座』(社会学の某先生を倒すための修行の一環)、乾くるみ『イニシエーション・ラブ』とか。部屋に帰ってきて『情熱大陸』を観て、それからふと手にした乾くるみを読んでしまう。読み終わったのは3時。本には、物語は最後から2行目でひっくり返る、はじめに読んじゃダメ!といった趣旨の説明があって、だから「それなら読まないけど、ひっくり返りもしないよ」という覚悟ができていたからかもしれないし、論文を読むときのように「何でここでこの叙述なのか、結論にどうかかってくるのか」(論文でははじめに結論を読むけれど)という読み方をしていたからかもしれないが、最後でひっくり返るまでは行かず、「あ、そういうことか」と思い、「『乾』も『あ行』だ」と思って寝た。本に即して言えば、具体名とかモノの(詳細な)形容とかがキーワードのようにいくつか出てきて、それが読んでいて引っかかったのだが(あえてその言葉を置いているような、強調しているような印象がしたのだ)、それを軸に整理すると「つながり」が見えてくる。 論文の書き方にすぐに援用できるかどうかはわからないが、読者の思いどおりには行かせない、というおもしろさは論文にもあってよいように思った。 @研究室
by no828
| 2009-09-14 15:43
| 日日
|
アバウト
自省のために。他者の言葉に出会うから自分の言葉を生み出せる。他者の言葉に浸かりすぎて自分の言葉が絞り出せなくなることもある。自分の言葉と向き合うからその言葉は磨かれる。よろしくお願いします。 by no828 カレンダー
カテゴリ
以前の記事
2018年 07月 2018年 06月 2018年 05月 2018年 04月 2018年 03月 2018年 02月 2018年 01月 2017年 12月 2017年 11月 2017年 10月 2017年 09月 2017年 08月 2017年 07月 2017年 06月 2017年 05月 2017年 04月 2017年 03月 2017年 02月 2017年 01月 2016年 12月 2016年 11月 2016年 10月 2016年 09月 2016年 08月 2016年 07月 2016年 06月 2016年 05月 2016年 04月 2016年 03月 2016年 02月 2016年 01月 2015年 12月 2015年 11月 2015年 10月 2015年 09月 2015年 08月 2015年 07月 2015年 06月 2015年 05月 2015年 04月 2015年 03月 2015年 02月 2015年 01月 2014年 12月 2014年 11月 2014年 10月 2014年 09月 2014年 08月 2014年 07月 2014年 06月 2014年 05月 2014年 04月 2014年 03月 2014年 02月 2014年 01月 2013年 12月 2013年 11月 2013年 10月 2013年 09月 2013年 08月 2013年 07月 2013年 06月 2013年 05月 2013年 04月 2013年 03月 2013年 02月 2013年 01月 2012年 12月 2012年 11月 2012年 10月 2012年 09月 2012年 08月 2012年 07月 2012年 06月 2012年 05月 2012年 04月 2012年 03月 2012年 02月 2012年 01月 2011年 12月 2011年 11月 2011年 10月 2011年 09月 2011年 08月 2011年 07月 2011年 06月 2011年 05月 2011年 04月 2011年 03月 2011年 02月 2011年 01月 2010年 12月 2010年 11月 2010年 10月 2010年 09月 2010年 08月 2010年 07月 2010年 06月 2010年 05月 2010年 04月 2010年 03月 2010年 02月 2010年 01月 2009年 12月 2009年 11月 2009年 10月 2009年 09月 2009年 08月 2009年 07月 2009年 06月 2009年 05月 2009年 04月 2009年 03月 2009年 02月 2009年 01月 2008年 12月 2008年 11月 2008年 10月 2008年 09月 2008年 08月 2008年 07月 2008年 06月 2008年 05月 2008年 04月 2008年 03月 2008年 02月 2008年 01月 2007年 12月 2007年 11月 2007年 10月 2007年 09月 2007年 08月 お気に入りブログ
新しい世界へ
タグ
森博嗣
村上春樹
橋本治
伊坂幸太郎
京極夏彦
筒井康隆
奥泉光
川上未映子
奥田英朗
三島由紀夫
法月綸太郎
宮部みゆき
北村薫
カート・ヴォネガット・ジュニア
舞城王太郎
三浦綾子
佐藤優
養老孟司
大江健三郎
村上龍
検索
最新のトラックバック
ブログパーツ
その他のジャンル
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
|
ファン申請 |
||