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思索の森と空の群青

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2009年 11月 21日

“かもしれない”のスリリング

 暖かいけれども風がやや強い土曜日はお昼に研究室に来る。

 明日はマラソン大会で交通規制があり、交通混雑もあるようで、さらには学内もコースになっているから、がやがやと騒がしいこと間違いない。というわけで今日は研究室に来て、明日は来ないつもり。

 ところで昨日出した小論では、[注記]の仕方が、< word >に付属している脚注機能を使わずに、1)、2)、……を<上付き文字>にして手動で付けることが求められた。< office for mac 2008 >では<上付き文字>をどのようにすれば使えるのかよくわからなかったのでインターネットで調べてみたら〔便利な時代だ〕、それ用のショートカット・キーがあることがわかった。わたしはノート・パソコン/ラップトップなので、キーボードで裁けたほうが楽。というわけで、

 範囲を選択して command + shift + ^ → 上付き文字に変換

なのである。 

 今回は[注記]含め、書式がすべて<社会学評論スタイルガイド>に拠るとされたので、それを参照しながら[文献]とか、[引用注]とかを付けた。ちなみに<ガイド>は日本社会学会の学会誌『社会学評論』のもの。

 <ガイド>は非常に細かく場面設定され、そのいちいちの場合にどうすればよいかが書いてある。だから、使いやすい。卒論や修論の段階だと、[注記]などの付け方がわからなかったりもする。書式がすべて指示されているとかなり楽である。余計なことに思考と時間を費やす必要がなくなり、中身に集中できる。教育学の論文の場合は、書式は“各自の自由”になっているところがあり、“そ、そんなあ”という感じもする。こういうところは決めてもらって、それに従ったほうがよい。というわけで、これからは<社会学評論スタイルガイド>に依拠しようかしらと思っている。この<ガイド>はたぶん、いろいろな試行錯誤が積み重ねられた結果こういうふうになったのだなあという印象を受ける。それもまたよい。

 ついでながら、こういう書式は論文にとって重要である。“論文は作品である”から、全体がばしっと決まっている必要がある。中身もそうだが、形式も大事。だから、中身に加えて形式についてもきちんと指示してくれる先生=研究者は親切だし、“本物”である可能性が高いと思う。そこら辺が適当な人は、それなりである。

 というわけで、卒論生、修論生、あるいはそれ以上の方でも、論文の書式に困ったら<社会学評論スタイルガイド>です。

 リンク:社会学評論スタイルガイド

 で、これに依拠した小論の内容は、実はこのブログでも触れてきたことである。<共生>がそれである。また、ここではそれがテーマであった授業の内容にも触れてきている。だから、もしかしたらその授業の受講生がキーワード検索でこのブログにたどり着いている可能性もある。さらには、これを書いているこのわたしが誰であるかが特定されている可能性もある。もちろんそれは、公開しているのだからまったく構わないし、嘘を書いているつもりも、匿名性をよいことに言いたい放題をしているつもりもないのでとくに困ることもないのだが、知られている“かもしれない”という感覚はなかなかにスリリングである。

 この“かもしれない”は結構な曲者である。というのも、

 このブログのこと、そして/あるいはその書き手がわたしであることを知っていてもおかしくない方〔たとえば同じ授業の受講生とかこのURLだけはとりあえずお知らせしてある方とか〕が何かしらの表現をされている場合で、

 かつ、

 その表現がこのブログに書いてある内容、あるいは書き方ないし文体とクロスしている場合に、

 この方はわたしのブログを読まれている“かもしれない”の確定度が高くなり、“実は”読まれている“かもしれない”、“やっぱり”読まれている“かもしれない”というスリリングな憶測が生まれるからである。
 
 確実に読んでくださっている方の場合、内容なり形式なりがシンクロしても驚かないし、むしろ“ああ、読んでくれているのだ”と嬉しくなるのだが、その確実さがない場合のシンクロをどう受け止めればよいのかがわたしはよくわからない。

 あるいはこれは単なるわたしの自意識過剰かもしれない。勝手にシンクロを見出すのはまさに勝手な行為である。が、しかし“かもしれない”が否定されない以上、もしかしたらという憶測が働いてしまうのである。それはそれはスリリングな体験なのである。

 というわけで、“実は”という方、よろしければわたしが驚かないようにこっそり教えてください。


@研究室 

by no828 | 2009-11-21 14:21 | 日日


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