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思索の森と空の群青

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2011年 11月 01日

第52回 神田古本まつり

 毎週月曜夜の立川での講義の資料は、その日の正午までにメール添付で送らなければならない。日曜までに準備と送付とができればよいのだが、そうもいかないときはなかなかに慌ただしい。

 昨日は何とか11時50分頃に送ることができた。いつもは送信後、大体14時すぎまでは研究室にいて読んだり書いたりしているのだが、昨日は神保町の古本まつりに寄るため、早めに離脱した。

 まずは駅に移動してTXに乗り込み、北千住で下車。千代田線で大手町、そこから半蔵門線で神保町へと向かった。

 研究室でお昼を食べる暇がなかったので、古本を見て回る前に いもや に行く。いもや は天丼のお店である。14時すぎであったのに並ぶ必要があり、店主と思しき人から「天丼ですか」と訊かれて「はい」と言う。本当は「海老天丼」を頼もうと思っていたのだが、有無を言わさないその雰囲気に気圧され、急遽変更した(そのくらいの柔軟性ならわたしも持ち合わせている)。席は、調理場を囲むように配されたカウンターのみ、10人ほどでいっぱいになる。天丼は、注文(強制注文?)ののちに目の前で揚げられる。誰もほとんど口をきかず(しゃべったら店主に叱られそうなのだ)、ただただ油の音がする。写メの撮影音がするものなら「出て行けっ」と言われそうな雰囲気が濃密に漂い、だからわたしは撮影をせずにただただ出来上がりを待った。衣がやや厚め。値段は550円(汁付き)。


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 食後、本の探索に出かける。はじまりは、「1冊100円、2冊まで100円」という不思議なチラシと入金用のポストとが設置されたワゴンから4冊を選び、3冊目からどうなるのかと少し迷って200円をポストに投じることであった(未だにそれでよかったのかあまり自信がない)。

 メインの通りに行くと、歩道に出店が立ち並ぶ。本店と出店とに挟まれるようにして人は歩く。「まつり」だけあって人が多い。歩きはじめて間もなく気付いたことは、“本が探しにくい”ということである(!)。普通の日に普通に探すのがよいかもしれない、と言ってはもうどうしようもないのだが、それが偽らざる感想である。

 ただ、歩きはじめてすぐに探していた本の下巻を見つけることができた。店員さんに訊いたところ、上巻は出店にも本店にもなさそうであり、とりあえず下巻だけ購入した。破格の500円。今度は普通の日に上巻を探しに行こう(熱帯密林ではなお高い)。


第52回 神田古本まつり_c0131823_15572453.jpg
 あとは、とある勉強をしていたときに知った哲学者の本を2冊購入。800円(普通)と500円(掘り出し物)。そのあとも見て回ったが、欲しい本を見つけることはできなかった。もしかしたら本は存在したのかもしれないが、歩きっぱなしで疲れたのと、人が多いのとでゆっくり見ていられなかった。まつりの日に古本を見て回るものではない、というわたしの直観はやはり間違っていなかったのである。

 16時30分頃に神保町から新宿線に乗って新宿、そこから中央線快速で立川へ。18時から19時30分まで立ちっぱなしで教育学の講義。駅まで所々走り、乗り換えでも走る。本を抱えて走るのは苦行である。帰りの電車では、講義中に気付いた教科書の誤植(仮)について、著者にメールで知らせる。

 来週の講義の前に、静かな神保町に寄ってみてもいい。



 第52回 神田古本まつり →  ※ 11月3日(木・祝)まで。


@研究室

by no828 | 2011-11-01 15:57 | 日日


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