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思索の森と空の群青

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2008年 08月 05日

『ひとを愛することができない』、か?

くもり 時々 雨

37(87) 中島義道『ひとを愛することができない ―マイナスのナルシスの告白―』角川書店(角川文庫)、2007年。(読了日:2008年7月10日)

「より多く愛している者は、いかにしても相手を失いたくないという一点で、すでに敗者である。より少なく愛している者は、相手をいつ失ってもいいという一点で、すでに明らかな勝者である。前者は、そのためにありとあらゆる策略をめぐらす。そして、その結果に一喜一憂する。だが、後者は原則的にどうでもいいのだ。相手を失ってもいいし、失わなくてもよい。そのときの気分がよければ、相手を受け入れ、気分が悪ければ相手に対して冷酷無比の態度をとる」(pp. 65-66)。

「愛する者は、相手の表象のみを支配することの虚しさ、その存在を支配することができないことの虚しさを知っているからこそ、しばしばさらに強硬な手段に出る。つまり、愛される者を自分の体験のうちに留めておこうとする。常に相手の存在を感じていようとするのである」(p. 115)


とりあえず、1冊。

すごく眠い。


@自室

by no828 | 2008-08-05 23:33 | 人+本=体


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