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思索の森と空の群青

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2009年 03月 18日

国家と個人――北朝鮮が米国からの食糧支援を拒否

 北朝鮮政府が米国政府からの食糧支援を拒否したらしい。
 また、北朝鮮でその食糧の配布に携わるNGOも国外退去を求められたらしい。

 47 NEWS「北朝鮮、米国からの食糧支援拒否 NGO退去も要求」(2009/03/18 06:25 【共同通信】)

 わたしの研究テーマにも係わってくるところ。

 国家政府が「不要」と言っても、その国家のなかにいる人びとが「必要」と言う場合もある。それを無視してよいのかどうか。米国政府の表向きの言い分もそのあたりにありそうだ――あくまで表向きの、だが。

 近代国家とデモクラシー、ということで考えると次のようになると思う。

 個人がいる。複数の個人がいる。そこに政治が生まれ、「政府なるもの」――わたしは「政府」が何かよくわかっていない――を作ることになる。だから論理的には政府の意思/意志は個人の意思/意志であることになり、政府の言っていることはきちんと聞こうということになる。
 ただ、政府の意思/意志になっているのはどの個人の意思/意志なのか。そこは問われるべきだ。そういう問題はある。けれど、そもそも北朝鮮の場合は――あくまで報道をもとに考えると――そういうことにはなっていない。だから政府の言っていることに正当性が付与されるとも思われない。だから政府が「おまえからの食糧支援なんて要らない」と言ったとしても――そう言った理由はさておき――その発言それ自体に正当性はないことになる、と思う。


 だから政府の言い分なんて無視して――もし邪魔をするならそれを実力で排してまで――食糧支援すべきだ、ということになるのかどうか。


@研究室

by no828 | 2009-03-18 13:21 | 時事


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