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思索の森と空の群青

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2009年 07月 21日

締切をめぐり

 昨夜、論文を郵便局に出してきた。

 20日(月)当日消印有効であったから、目に見えて確実な締切である。当日24時までに郵便局の窓口に出す、というのはわかりやすい。必着だとこうはゆかない。

 だから昨夜は一応余裕を持って(いや、ないかもしれない)23時頃に郵便局に行った。簡易書留で出した。速達は使わなかった。

 こうして郵送する機会が最近増えてきているわけだが、この郵送料はなかなかに大きな出費である。とくに論文を出す場合は、重さもかなりのものになる。昨日出したものだと、

① 本体4部
② 和文要旨(800字程度)4部
③ 英文要旨(800~1,000 words)4部
④ 別紙(執筆者氏名、所属、題目、連絡先等)
⑤ ①から④までの電子データの入ったCD-R1枚
※ ①②③には氏名と所属は書かない。

であった。本体1部はA4サイズの紙で18枚だから、本体4部だけで72枚もの紙を送ることになる。

 重いよね、そりゃあ。

 昨日は簡易書留だけであったから、690円。これに速達を付けると、たぶん1,200円ぐらいになる(経験則)。

 うーむ。

 必着の場合は、しかし速達を使わざるをえない。何かあったときのために、「こちらとしては最善の努力をした」という弁明になるからだ。

 さらに、遠離なところに住まう人の身になれば(たとえば離島、たとえば外国)、必着であることはフェアではないということになるであろう。宛先に近いところに住まう人に比べて、何日か早く手放さなければならないからである。論文の提出間際は1時間であっても惜しい。

 以上のことから、論文の締切などは当日消印有効が望ましいと主張する根拠は3つあると言える(前にもこういうことを書いたかもしれないし、そもそも郵送ではなくて電子メールにすればよいとも言いうる)。

・ 執筆者の経済的負担の軽減(速達を使う必要がないから)
・ 執筆者の精神的余裕の確保(締切が明らかだから)
・ 論文投稿の時間的公正さの確保(条件がみな同じになるから)

 ここでは論文の編集委員会事務局のことは一切考えていない。おそらく事務作業をさせられるする立場に立てば、必着が望ましいであろう。「えぇ、また届いたのー。終わったと思ったのにー」は嫌なはずだ。

 が、しかし当日消印有効説を曲げる気はない。

 学会によっては、締切を設けず、常に投稿を受け付けているところもある。そこでは、受け付けた日からもっとも近い日に開催される編集委員会に論文審査が委ねられる。わたしもこれを1度経験している。これはこれでよいが、締切を自分で設ける精神的な加圧具合もまた、なかなかのものである。強制的に締切を設定されたほうがよい、と思ったりもする。しかし、いつでもいいよ、は何か落ち着いた気持ちで論文に取り組めるというのもたしかにとてもあり、そのよさも捨てがたい。


 そういえば、今回久しぶりに英作文をした。論文の英文要旨を書くためだ。いやね、800~1,000 words はかなり長いよ。書きはじめはなかなか英語が出てこないし。乗ってくるとぐいぐい(いや、ぐい、ぐらいだな)行けるのではあるが、おそらく冠詞(a とか the)の付け方とか、単数形なのか複数形なのか、とか、結構ぐちゃぐちゃであると思う。けれど、とりあえず本体と和文要旨が書けていれば、問題性はそこまで高くはならないであろう。

 というより、投稿の段階で英文要旨はどこまで必要なのであろうか。採択が決まった執筆者にのみ課せばよいのではないか。と思う一方で、英文要旨を、しかも長めのそれを書かせることで、投稿の段階でスクリーニングを掛けておくという意味合いも編集委員会にはあるのかもしれないとも思う。投稿論文の質を上げるためには、必要な措置なのかもしれない。


 さて、読書会のレジュメを作らねば。やるべきことがなかなか減らない。

 かかってこいや!

 ……いや、ほどほどに。


@研究室

by no828 | 2009-07-21 10:15 | 日日


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