2009年 11月 01日
7時に寒くて目覚める。いつの間にか布団を剥いでいたのだ。昨日太陽の下に布団を晒したから、きっと温かったのであろう。脇に追いやられていた布団を今一度手繰り寄せてうだうだと二度寝。 珈琲を煎れ、1杯飲み、残りをタンブラーに入れ、ごはんを食べ、部屋を出る。途中某ファミマで某楽天の本を受け取り、お昼に研究室へ。誰もいないであろうと思っていたら、昨日とは別の某留学生が在室。 学部はさておき、大学院はアジアからの留学生で保っているようなものだなあ、と思う。とくに中国からの留学生が周りには多い。日本人の受験者が少ない(減少傾向。少子化の影響もきっとある)、だから留学生もがんがん合格させないと定員割れが起こる。ゆえにどんどん入れる。少なくともここは留学生頼みになっている。他の大学院のことはよく知らないが、たとえば「あの大学」が危機的状況にあるとは思われない。やはり受験者が集まるところは集まるのだ。なぜか。そこにいる教員=研究者がおもしろい研究をしているからだとわたしは思う。それがもっとも大きな理由のはずだ。 留学生はその点についての情報をあまり持たない。少なくとも日本人よりは持たない。自然科学と違って文化により多く拘束される教育学においては、世界的に著名な教育学者、というのはあまり出てこない。日本人教育学研究者の多くは日本語で論文を書く。受験する留学生の多くは日本語運用能力に難がある。それゆえ日本語の情報をあまり受信できない。だから、日本の大学院と研究者に関する情報量という点では、日本人がもっともよく知っていると言ってよい(その日本人ですらあまりよくわかっていないというのが現状である)。そのため、留学生は(不思議なネットワークを使って)少しでも自分の研究志望領域と重なる場合にはどんどんその教員=研究者に連絡を取ってくる(その心意気は見習いたい)。大学の側としても、受験者と大学院生の「数」の確保は至上命題だ。だから、基本的な方向性は「合格させる」である。 それでよろしいのか。 外国人を排除したいわけではない。大学院、研究科、専攻という組織・制度を保持することも一部の人にとっては重要なことであろう。とりわけ「ここ」では「人間のために制度がある」という原則ではなく、「制度のために人間がいる」というちゃんちゃらおかしな原理を採用しているように見受けられるから、形を残すことは最重要課題であると言ってよい。 ただ、そうなると研究に対する思いがそこまで強くない人たちもばんばん入ってくる。だから、「おいおいちょっと待て」と思うのだ。もちろん、能力面でもそう。たしかに「能力は大学院に入ってから伸ばせばよい」という見方もある。能力のある人間だけを採るのではなく、これから能力を伸ばすために採るという考え方もある(ただ、あるのは考え方だけで、能力を伸ばすための研究指導を実際にはしていないということも十分にありうるし、ある)。その考え方は認めつつも、しかし中にいる身としては研究上の張り合いが少ないのはやっぱり嫌だ。それはもちろん国籍に関係なく当てはまることなのだが。 だから自分で何とかするしかない。結論は相変わらずこれだ。ときどきこうして自分を納得させないといけない。 ところで、今日受領した某楽天の本の1冊は『現代思想』11月号。特集は「大学の未来」。まだ読んでいない。 @研究室
by no828
| 2009-11-01 14:41
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自省のために。他者の言葉に出会うから自分の言葉を生み出せる。他者の言葉に浸かりすぎて自分の言葉が絞り出せなくなることもある。自分の言葉と向き合うからその言葉は磨かれる。よろしくお願いします。 by no828 カレンダー
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