2010年 02月 04日
昨日は某フォーラムのために9時ちょうど発の区快で上京。North Thousand Hotelsで地下鉄に乗り換え、The Front Approach to a Shrineに。地上に現出し、歩いて国連大学へ(少し遅刻して到着)。 席について耳をそばだててみると、配布されたレジュメを読めばわかることを壇上で話している。論文の検討会であれば、それでよい。書いたものを逐一読み上げ、論理展開の整合性などを指摘する。文章を通してわかってもらうスタイルの研究であれば、やはりそれがもっとも間違いがないとわたしは思う。けれど、フォーラムでそれはどうか。もちろん論理で勝負するタイプの発表であれば読み上げ式でもよい。が、これはそうではない。 また、参加者が“子どもは全員学校教育を受けるべし”というミッションを共有していることを前提に話が進められるから、そのミッションを必ずしも支持しない、あるいはそのミッション自体の継続的・批判的な再検討を求める、そういったことが許されない、そういう雰囲気がある。言いすぎを覚悟で言えば、これはある種の全体主義ではないか。 もちろん、アフリカのある国の元教育相から植民地主義の“負の”遺産について皮肉を込めた、しかし爽やかな言及もあり、“あ、この人だったら質問聞いてくれるかも”と思ったが時間切れ。 “うおー、何なんだこれは”と気持ちが途切れ、午前の部が終わったところで退席。 Nine Steps Downの某務局に行き、某書類を入手する。途切れた気持ちが復元されなかったので、そのまま歩いてGod Bless Townに行って古本を見る。ある店の外に出ている「新書100円」のコーナーで1950年代から60年代に出版された黄や緑の岩波新書を見つける。状態もそこまで悪くないので、桑原武夫『ルソー』、河野健二『フランス革命小史』など、5冊を買うことにする。薄暗い店内に入ると、優しそうなおばあさんがひとりレジのところに座っている。ちょっとぎょっとしたが、「これお願いします」と言うと、「はい」と言って紙に包んでくれる。「500円です」と言われて、500円を渡し、お互いに「ありがとうございました」と言う。 他の店を見ても思うが、この街の古本屋を支えている世代はかなり高齢化しているようだ。 ちなみに、この界隈の古本の販売価格は、わたしが某ブックオフに慣れてしまっているせいか、やや高いと感じる。定価より300円〜400円安くなっているぐらい。だが、某ブックオフの価格設定は、その本の希少価値や学術的価値とは関係なく、古さや状態の良し悪しをもってなされる(と聞いたことがある)。真っ当な価格、というのは一体何かよくわからないけれど、日本一の古本屋街には日本一の古本屋街なりの価格設定があろう。 某岩波ホールで映画を観ようかとも思っていたのでふらりと寄ってみると、結構並んでいたので止める。そのまま地下に潜入し、帰途につく。 16時頃にこちらに戻り、あとは大学には行かずに部屋で勉強。夜はまたしても雪。今日は立春ではなかったか。 @研究室
by no828
| 2010-02-04 14:55
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自省のために。他者の言葉に出会うから自分の言葉を生み出せる。他者の言葉に浸かりすぎて自分の言葉が絞り出せなくなることもある。自分の言葉と向き合うからその言葉は磨かれる。よろしくお願いします。 by no828 カレンダー
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