思索の森と空の群青

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2018年 02月 10日 ( 1 )


2018年 02月 10日

自分の人生、生と死、人類の未来、などなど、大切なことを真剣に考えていたら、何もできなくなってしまう——森博嗣『奥様はネットワーカ』

 森博嗣『奥様はネットワーカ』メディアファクトリー、2002年。19(1086)

 イラストはコジマケン

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 大学で起きた殺人事件について。

94)けれど、そもそも一番重要なことを棚に上げて生きているのが人間ではないのか。自分の人生、生と死、人類の未来、などなど、大切なことを真剣に考えていたら、何もできなくなってしまう。生活とは、すなわち逃避、仕事もまた同様だ。

171)殺人犯は、自分とは遠い存在だと考える。誰でも、そう考えようとする。理解できない異常な思考を持った人間、として解釈しようとする。身近にそんな人間が存在すると知ることこそ、ショックなのだ。殺人自体よりも、そちらの方がインパクトが大きい、ともいえる。

205-8)「ええ、直接でも間接でも、私が関与したことですから、もちろん責任は取るつもりです。だけど、こういう責任って、個人の躰だけで、たとえば、私の命だけで、償えるものでしょうか? たとえば、私が反省して、私の気持ちが変わっただけで、責任が取れるものでしょうか? 私が謝れば、それで済むものでしょうか?
一部であれば、償えるかもしれません」刑事は言った。「ないよりは、ましです
「そういうものですか?〔略〕そうですね、そういう考えもあるかもしれませんね」


@S模原

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by no828 | 2018-02-10 22:32 | 人+本=体